2016年5月27日(金)~29日(日)
アルパインツアーを利用して、済州島・漢挐山に登りました。
5月中旬を過ぎると、山がツツジでピンク色に染まるという漢挐山(ハルラサン)は、韓国の最高峰でもあります。
また、この時期サクラソウなど、いろいろな花が咲いていると聞き、短い日程ながら訪れました。
5月27日(金) 1日目
8時40分に関西空港集合なので、岡山駅西口5時発の関空行高速バスに乗り込みました。
8時35分、関空到着です。何とか集合時刻に間に合い、ツアーガイドと合流です。
ここ関空では、伊勢志摩サミットの関係で警戒が厳しく、ごみ箱も置いていないそうです。
その替わり、ごみ集めの人が巡回していました。
予定通り11時発釜山行きの飛行機に乗り、関空を出発です。
機内食としてサンドイッチとジュースが出ました。
国内線に乗り継ぎ、釜山(15時発)から済州島(15時55分着)へ向かいました。
チェジュ空港では、早速済州島のシンボル、「ドルハルバン」が出迎えてくれました。
すぐ夕食に向かうはずでしたが、あまりに観光時間が少ないというので2つの観光地に案内していただきました。
一つ目は「おばけ道路」です。(17時着)
上り坂のはずなのに、車はエンジンを止めたまま坂を動いていきます。
下り坂が目の錯覚で上り坂に見えるそうですが、専門家の人でも説明できない「Mysterious Road」だそうです。
二つ目は、「竜頭岩」です。
竜の頭に見えるこの岩は、約200年前に溶岩の噴出によってできたもので、大きさは、高さ約10m、長さ約30mだそうです。
遊歩道を下っていくと、
大きなテントがありました。
その中では、魚を売っている現地人、それを調理してもらって食している人でにぎわっていました。
ここ済州島は、約200万年前、火山の噴火によってできた島だといわれています。
そこで、地面を掘っても出てくるのは石ばかり、その溶岩を塀のようにして家の周りを囲っています。
夕食会場です。地元の人々に人気のある焼肉店だそうです。(18時15分着)
済州島名物黒豚の焼肉です。焼けたら小さく切り、菜っ葉でいろいろなものをはさんで食べます。
その後、ホテルに入り、一日の日程を終えました。
明日はいよいよ漢挐山登山ですが、雨予報とのこと。
ガイドさんから「山頂を目指しても何も見えない。ツツジが見ごろなので、山頂まではいけないけれどツツジの群生が見られる登山道に変更してはどうか」との提案がありました。
決めるのは明日の天気を見てからということで就寝です。
5月28日(土) 2日目
朝5時50分、ホテル出発です。
10分ほどで朝食会場に到着です。
牡蠣雑炊でした。やはり朝からキムチも出てきます。
ここで、ガイドさんから「日本語ガイドをもう一人連れてきたから、2つのルートに分かれていいよ。」とのこと、
頂上を目指す3人と、花を愛でる8人に分かれました。
私は、花を愛でる方に参加しました。
ソンバナク登山口で3人を下ろし、漢挐山をぐるっと回り反対側のヨンシル事務所(標高1040m)に到着です。(8時着)
ここからタクシーで霊室(ヨンシル)登山口まで行く予定でした。
しかし、朝からの雨でタクシーが1台もなく、歩いて向かうことになりました。
済州島は溶岩の島なので、雨が降ってもすぐ地中にしみこみます。
したがって川に水がたまることはないそうで、石ころしか見当たりません。
水はそのまま地下を通り、直接海に流れていくのだそうです。
タンナサワフタギ
チョウセンシラベ
クサタチバナの仲間
ミヤマガマズミ
舗装道路を歩きながらも、いろいろな花を見ることができました。
その間、簡易カッパを着た多くの韓国人に追い抜かされました。彼らは、歩くのがものすごく早いです。
ここに、河源水路として作られた用水路がありました。
ここ済州島で流れのある川は、すべて生活用水として作られたものだそうです。
9時、霊室(ヨンシル)登山口に到着です。(標高1280m)
9時15分、登山口スタート、ここからひたすら階段を登っていきます。
山の頂が雲の切れ間から覗き、細い滝が2本、見えてきました。(9時50分)
この頃から遊歩道の両側には、クロフネツツジの花が見られるようになりました。
クロフネツツジは、韓国語ではチョルチュクというそうです。とてもあざやかな色です。
ツツジに染まっている景色に歓声をあげながら、また切り立った断崖の景色に目を奪われながらひたすら階段を登っていきます。
人の顔に見える岩がありました。
溶岩がごろごろしている道を登っていくと、
オオヤマレンゲの蕾を見つけました。
緩やかな木道になると、足元にはユキワリソウが見られるようになりました。
うっすらと漢挐山山頂が見えるようになると、クロフネツツジの花園となりました。
どこまでも続くツツジです。遠くがかすんでぼんやりとしか見えないのが残念です。
今年は花の咲く時期がいつもより遅いらしく、山頂近くは、まだ蕾も多かったです。
足元に咲く可愛い花々を愛でながら進んでいくと、
ウイッセオルム小屋に到着です。(11時25分)
ここで昼食としました。
韓国産海苔巻きです。具がいろいろ入っていて、おいしかったです。
昼食を終えたころ、「霧が晴れて山頂が見えているよ。」の声に、小屋から飛び出しました。
眼前には、ごつごつした漢挐山の雄姿が見られました。(11時48分)
標高1700m、ウイッセオルム小屋から漢挐山南壁に沿って南壁循環路を進みます。
足元に咲くかわいいユキワリソウに目を向けながら、
また、漢挐山とそのすそ野に広がるツツジに目を奪われながら進んでいきます。
時々、霧で隠れてしまう山頂を振り返り振り返り進んでいきます。
漢挐山とチョウセンシラベ
エヒメアヤメ
エゾオオサクラソウ
スミレ
どこをみてもクロフネツツジの群生の中、石を敷き詰めた登山道を進んでいきます。
南壁循環路トンネコ分岐の展望台まで来ました。(12時55分)
天気がよければ・・・。看板がありました。
展望台からは、ツツジに染まった漢挐山にうっとりです。漢挐山の全貌が望めないのは残念ですが。
本来なら、ここからもと来た道を引き返すはずでした。
しかし、ガイドさんが「このままトンネコ登山口に下りよう」というので、下山道を変えて進むことにしました。
ここから片道約7kmの道のりです。
花道を目で楽しみながら、また写真に撮りながら進んでいき、
振り返ると、漢挐山山頂が姿を現していました。(13時15分)
池(水たまり)を過ぎると、
前を見ても、右を見ても、左を見ても見事なお花畑です。
ヒロハヘビノボラズ
枝に大きなとげを持ち、こんな名前が付いたそうですが、とてもかわいい花です。
漢挐山最高峰(1950m)の荒々しい雄姿
こちらは登ることが禁止されています。
漢挐山東稜頂上(1935m)から下山している登山者たちがいました。
クサタチバナ
サワフタギ
14時、展望台まで下ってきました。ここからは海も島も見渡すことができます。
振り向けば、はるか向こうに漢挐山を望むことができます。
しばらく海と山と花の風景を堪能しました。
ここから先は林の中に入っていくので、海も山も望めません。
けれども、いろいろな草木の花が迎えてくれました。
ユキワリソウ
タニウツギ
ヤマボウシ
カラムラサキツツジ(チンダルレ)
チョウセンハウチワカエデ
ナナカマド
ミヤマガマズミ
エヒメアヤメ
もちろんクロフネツツジもあります。
林の切れ目から、漢挐山望むむことができました。(14時24分)
ひたすら溶岩を敷き詰めた道を下っていきます。
笹原と雑木林の中を歩きます。新緑が美しいです。(15時10分)
キンラン
ムサシアブミ
トンネコ登山口まであと1kmの看板を見つけました。(16時30分)
エゴノキ 歩道が白く染まるくらい花びらが落ちていました。
最後の木道階段は、海を見下ろしながら下っていきました。(16時40分)
17時、トンネコ登山口到着です。下山に4時間かかりました。
あまりの美しさに足はゆっくりになり、写真タイムをとりすぎたかも・・・。
標高1600mから450mまで下ってきたことになります。頑張りました!!
駐車場から、最後の漢挐山の雄姿を望むことができました。
一度ホテルに帰り、登頂組と合流し、夕食会場に向かいました。
新鮮な刺身料理と海鮮鍋がいただけるそうで、道路にはたくさんの車が駐車していました。(19時)
いろいろな魚貝類を味わいました。その後、ホテルに帰りました。
5月29日(日) 3日目
ホテルのバイキングで朝食(7時20分)
8時30分、観光に出発です。
済州島のルーツである耽羅(タムナ)の国を創った三神人が現れたとされる聖地、「三姓穴」です。(8時47分~9時36分)
済州島のシンボル「ドルハルバン」もいます。
一歩門を入ると、
大きな木々に囲まれ、静寂な雰囲気に包まれています。
三姓穴 三神人が現れたという三つの穴の跡があるそうです。
三聖殿
済州民族自然史博物館(9時38分~10時30分)
ここ済州島の成り立ち、自然や風俗についての資料が集められています。
最後に、東門在来市場にやってきました。(10時50分~11時40分)
果物(オレンジやデコポンなど)や野菜、魚の干物
お土産屋さん
食堂など、さまさまな店が並んでいました。
ここでは、チョコレートに包まれたオレンジが有名というので、お土産に買いました。
チェジュ空港で軽い食事をとり、行きと同じく釜山経由での帰国です。
済州発13時30分→釜山着14時25分、
釜山発16時30分→関空着17時55分となりました。
機内食は、行きと同じサンドイッチとジュースでした。
予定より早く関空に着いたので、1つ早い高速バスで帰れることができるかなと思いましたが、満席で乗れませんでした。
予定通り19時35分関空発→岡山インター22時55分着での岐路となりました。
今回、歩いた道が思ったより長く、足元が石だったので足の負担は大きかったです。
しかし、ツツジに染まった漢挐山が堪能できて大満足です。
ここからは、2日目に「漢挐山に登頂したグループ」の様子をご紹介します。
2日目 漢挐山登頂(東稜山頂)の行程
「花を愛でるグループ」より一足先にバスを降り、城板岳(ソンパナク)登山口(標高750m)に到着です。(7時30分)
ごろごろ石の道を進み、
緩やかな木道を進むと、
トイレ休憩です。(9時10分)
チンダルレバ小屋(標高1500m)に到着です。(10時55分)
そこを過ぎると、可愛い花が見られるようになりました。
エゾオオサクラソウ
ユキワリソウ
ツツジ
ナナカマド
エゴノキ
ヒロハヘビノボラズ
大小の岩がゴロゴロと積み重なった道を進むと、(11時50分)
山頂まであと1kmの看板がありました。
漢挐山東稜頂上が見えてきました。(12時)
エヒメアヤメ
ツツジの群生が見えました。
最後の階段を登っていくと、大勢の人が確認できます。頂上まであと少しです。(12時29分)
眼下には、白鹿潭(ペンノクタム)という火口湖が見られました。
12時34分、東稜山頂に到達です。
この石碑を入れて撮った写真を、登山口にある事務所に持っていくと、登頂証明書を発行してもらえます。
山頂は、大勢の人でにぎわっています。
12時48分、下山開始、同じ道をたどります。
途中で見つけた花
14時、チンダルレバ小屋到着です。
14時43分、ノロジカ発見!!
ヤマボウシ
16時50分、無事ソンバナク登山口に到着です。
ここからタクシーでホテルに帰りました。
花グループより一足先に着いたので、ゆっくり過ごせました。そして合流し、夕食会場に向かいました。
雨でほとんど視界が遮られていましたが、たくさんの花にも出会え、ノロジカにも出会えてよかったです。