2015年4月27日
島根県と鳥取県の県境にある船通山は展望がよく、この時期、広い頂上にはカタクリが群生することで知られています。
今回は、初めて島根県側から登ってみました。
4月27日、朝7時に車で岡山市内の我が家を出発しました。
新見ICで高速道を降り、ナビ通りに県道をひた走りました。
9時10分、斐乃上荘を過ぎて「わくわくプール」の駐車場に到着しました。
立派なトイレもありました。そこからすぐ、沢に沿って2つの道に分かれます。
9時30分、私たちは右の鳥上滝コースを登っていきました。
鳥上滝コース登山口までは、アスファルトの道が続いています。
まず、スイセンが出迎えてくれました。
10時、鳥上滝登山道に着きました。ここからは杉林の中の登山道を歩いて行きます。
道の両脇には、ミヤマカタバミがたくさん咲いていました。
しばらく行くと、石畳の道に変わりました。
石畳を少しずつ登っていくと、沢もすぐそばに現れました。
この山から発している斐伊川は、70をこえる支流を集める大川です。
暴れ川としても知られ、出雲の製鉄の歴史や出雲神話と深いかかわりをもっているそうです。
足下に気をつけながら、何度か沢を渡っていきます。
サンインシロカネソウの花を見つけました。とてもかわいい花でした。
タチツボスミレ
ハシリドコロ
ボタンネコノメ
エンレイソウ
よく整備された石畳や石階段を上っていきます。
両側には、ハシリドコロやスミレ、ミヤマカタバミ、エンレイソウなどがたくさん見られ、目を楽しませてくれます。
10時30分、鳥上滝に到着しました。左の崖にケヤキの大木がありました。
天然記念物に指定された「石割りケヤキ」ですが、今は枯れてしまっています。
滝からすぐのところに鉄の階段がありました。これを上がると、沢から離れていきました。
3分ほどで、標高900mの標識を見つけました。
頂上までもうひと踏ん張りです。
谷を見下ろしながら30分ほど歩くと、カタクリの花が現れました。
ロープが張り巡らされている歩道の両側には、カタクリがずっと続いていて、私たちを出迎えてくれました。
初めはまだつぼみが多かったので、ちょっと心配しましたが、登るにつれて花が開いているのが見られ、よかったです。
最後の登りをひとふんばりすると、カタクリ大群生の頂上に到着します。
11時27分、山頂に到着しました。
大群生のカタクリの花が出迎えてくれ、愛でることができました。
カタクリのアップです。
頂上には、鳥居と祠があり、中央には天叢雲剣出顕之地の碑が立っています。
天気は快晴で、大山がきれいに見えました。360度の大パノラマが見られます。
大山の反対側には、カタクリの群生を愛でながら遥か彼方に三瓶山を望むことが出来ました。
12時20分、下山開始です。同じ道を分岐まで下り、亀石コースを下りました。
ジグザグの道を下っていくと、谷を見下ろしながら山に沿って水平の道が続いています。
砂鉄採取の手法であるカンナ流しの水路跡だそうです。
滝も流れていて、よい水場にもなっています。
山にはところどころまだ雪も残っているので、冷たくてとてもおいしかったです。
ブナ林や広葉樹林に囲まれた山壁には、エンレイソウやハシリドコロなどの花が道々咲いていています。
登りの道と同じように、目を楽しませてくれました。
桜の花もまだ残っていました。
キクザキイチゲ
ヤマエンゴサク
13時25分、亀石コース登山口に到着しました。
杉林の中を沢沿いに下っていきました。
ミヤマキケンマ
ヒトリシズカ
13時55分、亀石高殿鈩跡に到着です。
この地方の山林の8割近くは鉄山と呼ばれる製鉄用の山で、工場のことを高殿と呼ぶそうです。
14時10分、はじめの登山道分岐に到着しました。
カタクリだけでなく、道の両脇には、たくさんの花々が咲き、沢に沿って歩く道は、とても気持ち良かったです。
この後、回り道をして広島の世羅高原の芝桜を見に行くことにしました。
途中、国道314号線沿いのマイタケ工場に寄り、たくさんのキノコを買いました。
奥出雲はマイタケが有名で、マイタケスープやキノコの炒め物の試食もできます。
その後、 一般道を通って行ったので、世羅高原「花夢の里」に着いたのは、午後4時30分でした。
写真やパンフレットで見るような、一面の芝桜を想像していったのですが、一株が小さく、土や草がたくさん見えていたので、ちょっと残念でした。
また、閉店間際ということもあり、人もほとんどいなくて、さみしく感じました。
ここに来る道中、それぞれの民家に植えられていた芝桜が、見事に咲いていたのは印象的でした。