世界遺産・熊野古道を歩くーその3 アルパインツアー利用

2018年5月5日~6日

3年計画で行った「小辺路を歩く」も最終ルートを迎えました。

今回は、十津川温泉から熊野本宮大社までを1泊2日で歩きます。

 

5月5日(土) 1日目

 

岡山駅を6時3分に出発の「こだま」に乗り、新大阪には7時4分に到着です。

 

新大阪駅からバスに乗り、昨年の最終地点である十津川温泉「昴の郷」に10時20分到着です。

トイレ、準備運動を済ませて10時40分出発です。

 

いきなり真っ暗なトンネルを通りぬけると、「柳本橋」というつり橋がありました。

 

結構揺れる橋で、何とか皆無事に渡ることができました。

今回の語り部は女性の方で、ほら貝と笛を吹きながら勇気づけてくれました。

 

山道や整備された階段を進んでいくと、

 

果無峠登山口に到着です。(11時)

 

 

ここからは急な登りの階段や石畳道が続きます。

 

芽を出したばかりのギンリョウソウがたくさん見られました。

 

眼下に十津川温泉が見えてきました。

 

キンラン

 

ヒメハギ

 

11時30分、果無集落に到着です。

民家の庭先を通っていくと、なんと田んぼがありました。

 

 

さらに民家の庭先を通り、石階段を進んでいくと、「世界遺産」石碑が立っていました。舗装道路です。

 

今年も竹の皮で作ったお弁当箱で昼食です。(11時40分)

 

道路を少し下ると、トイレもあるし、バス停もあります。

今通ってきた果無集落も望むことができます。

「天空の郷」とも称され、日本の里100選にも選ばれている果無集落です。

昔は茶屋を営んでいたそうです。

 

階段を登ったところに30番観音石仏があります。

今回の小辺路には、地元の信者によって祀られた三十三体の観音石仏が色々な表情で峠を通る私たちを迎えてくれます。

初めに出会ったのが30番観音仏です。(12時8分着)

㉛㉜㉝の石仏は登山道からはずれているので見ることができません。

 

石畳の坂を上り、舗装道路と合流して進むと、「果無峠登山口」の石段が見えてきました。(12時19分)

ここにもバス停があります。

 

29番観音石仏(12時23分)

急な登りが続きますが、観音石仏を数えながら進んでいきます。

 

天水田

かつての水田跡で、雨水だけを頼りにして稲作したところだそうです。(12時48分)

 

山口茶屋跡

山口茶屋の住人が天水田を作っていたそうです。

後ろには防風林として杉の巨木があります。

 

地蔵菩薩立像

 

観音堂

三体の観音像が安置されています。

シャクナゲの大木があり、花を咲かせていました。(13時38分着)

ここには水場もあります。

 

景色のいいところで、NHKの取材でドローンを飛ばしている人がいました。

 

急な登りの階段を進み、14時30分、ついに果無峠(1,114m)に到着です。

 

ここは広場になっていて、17番観音石仏が祀られ、壊れた宝篋印塔(ほうきょういんとう)がありました。

 

峠からは急な下り坂が続きます。15時、六字名号碑に到着です。

 

このあたりからシャクナゲが多くなり、赤やピンクの花が色を付けて楽しませてくれました。

 

二十丁石

道のわきにポンと置かれていました。

 

足元の悪い急坂を下り、「誕生石」と書いた看板を見つけました。

意味はよく分かりません。

 

和歌山県本宮町を望むポイントです。

 

三十丁石(16時7分着)

 

七色分岐(16時30分)

 

ガイドさん手作りの地図で熊野古道の話を聞きます。

⑧⑦⑥の石仏は、土手の上にありました。

 

ここに奈良県と和歌山県の県境があります。

これから和歌山県田辺市本宮町に入ります。

 

ひたすら下り、2番観音石仏を拝んだ後は、

 

国道168号に出ました。八木尾バス停に到着です。(17時40分)

今日はここまでです。バスに乗り、宿に向かいます。

 

車中より、明日の最終目的地である大斎原(おおゆのはら)の大鳥居が見えました。

 

18時、今日の宿である「川湯みどりや」に到着です。

 

19時15分、夕食です。刺身などメインの料理以外はバイキングです。

その後、温泉を堪能して就寝です。

 

5月6日(日) 2日目

7時朝食です。

 

川原を掘ると、自分だけの露天風呂が出来上がるという川湯温泉です。

早速朝食後、散歩に行きました。

実際に川湯につかっている人もいました。

掘った後の名残でしょうか、手を付けると程よい温かさでした。

川の色もきれいです。

 

8時30分、宿の人たちに見送られながら出発です。

 

8時50分、昨日の終点「八木尾バス停」に到着です。

まずは近くの旧八木尾公民館の庭に1番石仏があり、拝みました。

 

ここからは国道の歩道を通って進みます。

 

9時15分、道の駅「熊野古道ほんぐう」に到着です。

ここから、昨日登った果無峠を望むことができます。

 

9時40分、国道から分かれてさらに進むと、シライトソウが目を楽しませてくれました。

 

山道に入るとすぐ、三軒茶屋跡の石標(9時53分着)と

 

九鬼ヶ口関所跡に到着です。

ここで中辺路と合流します。

 

夜やかな登り道を進ん営くと、「ちょっと寄り道」の看板がありました。(10時16分)

 

「よりみち展望台」からは、大斎原の大鳥居を望むことができました。

 

展望台を過ぎると、そこからは下り坂です。

石畳の道が続きます。ここは道から近く、一般観光客の人もたくさん訪れます。

私たちは下っています。しばらくは写真タイムです。(10時40分着)

 

祓殿(はらいど)石塚遺跡

 

最後の階段を下ります。

 

祓殿王子跡(11時着)

王子社は、熊野の神様の御子神が祀られていて、参詣者の休憩所でした。

熊野本宮参詣前の重要な場所だったようです。

 

本宮大社裏鳥居をくぐると、

 

黒塗りのポストが出迎えてくれました。八咫ポストです。

今でも使われていて、記念の八咫スタンプが押してもらえるそうです。

八咫烏(やたがらす)は、熊野国から大和国への道案内をしたとされるカラスで、3本足のカラスとして知られています。

熊野三山では、この八咫烏が神の使いとして祀られています。

のぼり旗にも描かれています。

 

熊野本宮大社(11時10分着)

紀元前33年に旧社地「大斎原」に創建し、2018年の今年「御創建2050年」を迎えました。

明治22年の大洪水で流出を免れた社を移築した檜皮葺の社殿は、そのままの姿を私たちに見せてくれています。

 

階段を下りて、表参道入口へ。

 

大斎原大鳥居に向かいます。

 

田んぼの中をまっすぐ伸びる道を進むと、大斎原大鳥居です。(11時45分着)

明治22年まで熊野本宮大社があった場所は、今では日本一の大鳥居と2つの石祠が祀られているのみです。

 

参詣後、12時10分、バスでわたらせ温泉に向かいました。10分程で到着です。

ここで昼食と温泉を楽しみ、新大阪駅に向かいました。

連休で混雑を心配したのですが、順調に進み、18時過ぎには新大阪到着です。

新大阪で夕食後、岡山に帰りました。

 

熊野三山とは、熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社と那智山青岸渡寺を含む三社一寺の総称だそうです。

速玉が前世の罪を清め、那智が現世の円を結び、本宮が来世を救済するといわれ、熊野三山を巡れば過去、現在、未来の安寧を得ると考えられています。

熊野古道小辺路は3年越しで終了です。また熊野三山へ続く巡礼の道をたどりたいものです。