熊野古道・大雲取、小雲取越えと那智三名滝めぐり アルパインツアー利用

2019年5月3日~5日

 

5月4日(土) 2日目

熊野那智大社、那智山青岸渡寺に昨日参拝したので、いよいよ今日は大雲取の山麓に分け入るルートに挑みます。

平安時代から鎌倉時代に盛んであった「熊野詣」のクライマックス部分を歩きます。

雲の中を行くがごとき厳しい坂道を越え、小口の里へ向かうのだそうです。

 

7時、朝食です。

ガイドさんと合流して8時、宿を出発です。

 

熊野那智大社(330m)、那智山青岸渡寺を通り、登山開始です。

 

早速石段を登っていくと、

 

1丁石の道標がありました。今日は小口までの29番まで歩きます。(8時45分)

 

那智高原公園の中を進み、山道に入ります。

 

道標3を過ぎたあたりに、キンランが咲いていました。

 

登立茶屋跡(9時50分着)

 

石畳の登り坂と平坦な道が交互に続きます。

 

舟見茶屋跡には休憩所があり、那智勝浦町を一望できます。(10時40分着)

 

舟見峠(11時)

 

この辺りは「亡者の出会い」といわれ、天国に行く前に死者が赴くといわれているところだそうです。

「亡くなった人で会いたい人の会えるかも・・・」とガイドさんに説明してもらいました。

 

「色川辻」からは、林道と交差しながら進んでいきます。

 

古道沿いに丸い石が現れました。

1500万年前、この辺りは巨大な火山があり、マグマがゆっくり持ち上がり、岩石を形成したという。

冷える過程で溶岩の中に硬い石の核が作られ、何百万年も後に風化、浸食され、核の部分だけが残ったのだそうです。

今、核の部分が丸い石として見られているそうです。

なんとも気の遠くなるほどの自然の力を感じます。

 

道の上だけでなく、色々なところに「丸石」は見られました。

 

舗装道路を通って「地蔵茶屋跡」へ。(12時15分着)

 

トイレも休憩所もあるので、ここで昼食です。

 

「地蔵茶屋跡」から「石倉峠」までの道が崩落のため通行止めになっているので、約3㎞、60分の迂回路を通ります。

 

13時45分、林道合流、再び本道に戻りました。

 

石畳の急な上り坂が続きます。

 

14時20分、最大の難所といわれた越前峠(870m)に到着です。

歌碑もありました。迂回路と合流したあたりから、所々に歌碑が立っています。

 

峠を過ぎると、一気に下りです。苔むした石畳なので、滑らないように注意して下っていきます。

 

楠の久保の地蔵像と石垣跡(15時25分)

 

楠の久保旅籠跡(15時35分着)

江戸時代には十数件の旅籠があり、大変賑わったそうです。

さらに急な石段を下っていくと、

 

円座石(わろうだいし)に到着です。(16時20分)

この上で熊野三山の大神々が座ってお茶を飲みながら談笑したという伝説の大岩です。

苔むした岩肌には、熊野三山の本地仏が梵字で彫られています。ちょっと見えにくいですが・・・。

 

ひたすら石段を下り、大雲取登山口に到着です。(16時45分)

「南方酒店」のおばさんがハイタッチで迎えてくれました。

ここで冷たい飲み物や食べ物を買い、一息入れて今日の宿に向かいます。

 

橋を渡り、16時55分、今日の宿「小口自然の家」に到着です。(60m)

この宿は廃校になった「小口中学校」を改装してできた宿です。

 

長い廊下は、やはり学校を思わせるかなぁ。

 

18時30分、夕食です。

石畳の急坂を一気に810m下りました。明日に備えて、早々に就寝です。

 

5月5日(日) 3日目

 

6時朝食 バイキングです。

 

6時30分、宿を出発です。今日は小雲取超えです。

 

小和瀬渡し場跡に立ち寄った後は、

 

小雲取越えに入り、石段を登っていきます。

 

道標30番から54番まで歩きます。

 

やはり急な上り坂が続きます。

 

両側にウラジロの新芽が広がり、なんともかわいい。

 

ギンリョウソウ

 

8時30分、桜茶屋跡に到着、ここで一休みです。

 

8時50分、桜峠に到着です。

 

石堂茶屋跡(9時25分着)

 

賽の河原地蔵(9時35分)

大神に襲われた少年を葬ったともいわれています。

 

9時55分、林道を交差したところで昼食としました。

もう1つのグループはもう少し上で食べるといって登っていきました。

 

10時30分、登山開始、ウラジロが茂る道を進んでいきます。

 

10時50分、「百間ぐら」に到着です。

とても見晴らしがよく、昨年歩いた果無(はてなし)山脈や熊野川を望むことができました。

 

「松畑茶屋跡」 11時25分着

 

トチバニンジン

 

シライトソウ

 

ナットウダイ

 

熊野川を眺めながら最後の階段を下っていくと、道標も最後の54番がありました。(12時50分)

バスも待っています。1グループは、私たちより40分も前に到着していたそうです。すごいスピード!!

 

バスで熊野本宮大社まで移動です。

 

「たらようの木」 葉の裏に字を書くことができ、「葉書」の語源となったそうです。

 

拝殿には長い列ができていましたが、私たちはその横を通り、みんな一斉に拝んで終わりにしました。

 

その後、買い物を済ませ、新大阪に向かいました。(14時出発)

途中、入浴も考えましたが、10連休の8日目、道路の込み具合が予測できないため、そのまま新大阪まで走ることにしました。

18時頃、新大阪到着、夕食を食べ、19時29分の新幹線で岡山に帰りました。

3日間、天気にも恵まれ、素晴らしい山行でした。

苔むした石の古道は結構膝に堪えました。平安時代から栄えていたという巡礼路、昔の人はすごい!!